失敗しない!塗装会社の選び方
外壁塗装を検討する際に、インターネットで調べると多くの塗装会社が出てきます。
折り込みチラシやポスティングチラシなどでも地域の塗装会社が広告をしているかと思いますが、
一体どの会社に頼むべきなのか、決める基準を知りたい方も多いはず。
外壁塗装・屋根塗装を検討している方に、わかりやすい塗装会社の選び方をお伝えします。
目次
施工実績は十分であるのか
塗装会社が、自分の住んでいる地域で、どの程度の施工実績があるのかを確認しましょう。
よく、インターネットでは「施工実績1,000件突破!」や「創業100年以上!」のような言葉を
掲げている会社がありますが、鵜吞みにせず、外壁塗装の実績がどの程度あるのかを確認しましょう。
資格の有無
外壁塗装に関連する資格は以下の種類があります。
塗装技能士(国家資格)
信頼できる国家資格であり、建築物の外装や内装の塗装工事において、高度な技能を持つ職業人がもつ資格です。建築物の保護や美観向上を目的として、専門的な技術と知識が求められます。
また、塗装技能士は一級塗装技能士と二級塗装技能士の2種類があります。
※詳しくは厚生労働省のHPをご確認ください⇒ 厚生労働省ホームページ
外装劣化診断士
外装劣化診断士は、建築物の外装部分がどの程度劣化しているかを診断し、適切な補修や改修の提案を行う専門家です。建築物の長寿命化や耐久性向上のためのアドバイスを行う立場であるため、こちらの資格を有しているほうが望ましいといえます。
外装劣化診断士は一般財団法人塗装品質機構が定めている民間資格となります。
塗装工事の基準を明確にし、各塗装会社が高品質な塗装工事を提供することで、トラブルを減らしていくことを目的として作られた財団法人であり、信頼できる資格となっています。
ただし、外装劣化診断士の資格がないからといって、必ずしも信頼できない会社というわけではありません。外壁塗装工事の前の診断をする際は、有資格者が診断をしなければいけないという法令があるわけではないため、資格をもっていない会社もあります。複数の会社に見積を依頼して、どちらが丁寧に診断をしているのかを見極めるのが良いでしょう。
建築士
建築士は、「建築士法」に定められた資格です。資格は一級、二級、木造の3種類があり、設計や工事監理を行う建物の専門家です。一級建築士でなければいけないのかというと、決してそうではなく、一般的な戸建て住宅などは二級建築士の有資格者が取り扱う業務範囲です。※一級建築士も取り扱うことは可能です。
色彩検定・カラーコーディネーター
色彩検定は文部科学省後援の公的資格であり、文字通り、色に関する知識・技能を問う検定となっています。
せっかく塗装をするのであれば、景観に合った色やおしゃれな色にしたいと思うのは当然ですよね。
色彩検定の有資格者がいるスタッフがいる会社であれば、イメージ通りの色に仕上げてくれます。
有機溶剤作業主任者
有機溶剤とは「他の物質を溶かす性質のある有機化合物の総称」です。塗装工事では危険な有機溶剤を扱うこともあるため、扱い方についての知識や技術が必ず求められます。
有機溶剤作業主任者は労働安全衛生法によって定められている国家資格であり、塗装会社がこの資格を有していることは、安全に配慮した信頼できる会社であるという証明となります。
丁寧な診断をしてくれるのか
外壁塗装の診断は、建物の外壁の状態を詳細に調査し、必要な補修や塗装工事の提案を行うプロセスです。塗装を依頼する前に必ず実施が必要なプロセスとなります。
以下は、一般的な外壁塗装の診断で行われる主な項目です。
- 外観チェック:
- 外壁の視覚的なチェックを行い、剥がれやひび割れ、変色、汚れなど外観の異常がないかを確認します。
- 塗膜の剥がれやひび割れの確認:
- 塗膜の剥がれやひび割れがあるかどうかを確認し、その原因を特定します。これは外壁の保護機能に影響を与える可能性があります。
- サビや腐食の確認:
- 金属部分がある場合は、サビや腐食が生じていないかどうかを確認し、必要に応じて対処します。
- 建物の歪みや傾きの調査:
- 建物全体の歪みや傾きがないかどうかを確認し、それが外壁に影響を与えていないかを調査します。
- 防水性の確認:
- 外壁の防水性能を確認し、雨漏りや湿気の侵入などがないかどうかを調査します。
- 断熱材や補強材の状態確認:
- 外壁に組み込まれた断熱材や補強材が劣化していないかどうかを確認します。
- 環境要因の考慮:
- 気候や地域の特性を考慮して外壁に影響を与える環境要因を確認し、それに基づいて対策を検討します。
これらの項目を含む診断が行われ、その結果をもとに外壁の塗装や補修工事の計画が立てられます。
保証内容・アフターフォローは十分か
外壁塗装の会社を選ぶ際に、十分な保証があるのかどうかをチェックすることは非常に重要です。
ただし、保証にも種類があるため事前に知識をつけておきましょう。
製品保証
製品の品質や機能に対する保証が製品保証です。正しく使用したにも関わらず問題が発生した場合や、初期不良の場合に適用される保証となっています。外壁塗装や屋根塗装の塗料においても製品保証があるため、ご契約の際にはかならず保証内容を確認しましょう。
施工保証(自社保証)
施工保証は商品そのものではなく、施工内容に対する保証です。塗装をした対象箇所について保証を行います。塗装会社独自の保証を出しているケースもありますが、その会社が加盟している団体などの保証があるケースもあります。重要なのは、自社保証の期間は「使用した塗料」「塗装した箇所」などによって、期間が変わることです。
メーカー保証
塗料メーカーが発行する保証のことを指し、外壁塗装や屋根塗装で使用する塗料だけではなく、塗料メーカーの規定にそった工事であれば、塗装工事についても保証をしてくれる保証です。ただし、外壁塗装業界では、メーカー保証は限定的であり、ついていないケースがほとんどです。
補足:なぜメーカー保証は少ないのか?
ほとんどの塗料メーカーは外壁塗装に対する保証を提供していません。
理由としては、管理が複雑であるためです。
塗料は主に現場の塗装職人によって使用されます。しかし、塗料メーカーは現場の塗装職人が塗料を正しく使用しているかを確認できません。同時に、塗装職人のスキルによって品質にばらつきが生じる可能性もあります。
問題が生じた場合、塗料メーカーは塗料自体に欠陥があるのか、それとも塗装職人の使用方法に問題があるのかを判断することができません。
ただし、技術力が確認された一部の塗装業者では、メーカー保証が適用される場合があります。その際は、使用した塗料の量に関する記録や報告を塗料メーカーに提出する必要があります。メーカー保証が付与される塗装業者は、第三者であるメーカーによって認められているため、信頼性が高いと言えます。
ただし、メーカー保証が付与される塗装業者であっても、すべての塗料が保証の対象になるわけではありません。メーカー保証を利用する場合は、使用する塗料が対象となるかどうかを確認することが重要です。
アフターフォロー
外壁塗装の施工が終わってから無料の定期点検を行ってくれる塗装会社は数多くあります。
会社によっては施工から1か月後、1年後、3年後といったケースや、毎年1回の定期点検などさまざまです。
定期点検の頻度、どの程度細かく見てくれるのかなども、診断の際に担当者に聞いてみましょう。